FX自動売買の強制ロスカットとは?仕組みと3つの対策を解説
ふじき
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FXトレーダーの藤木です!

今回はFX自動売買「強制ロスカット」ついて解説します。

強制ロスカットは本来FXトレーダーを保護する目的で設けられた制度ですが、場合によっては意図せず損失確定することもあるため、上手に回避してリスク管理しなければなりません。

強制ロスカットの仕組みと具体例、強制ロスカットを防ぐための対策について書いていくので、参考にしてくださいね!

FX自動売買における強制ロスカットとは?

X自動売買における強制ロスカットとは?

強制ロスカットとは、FX会社によりトレーダーが持っているポジションを全て強制決済してしまうことを言います。
FX自動売買を行なっている時に損失が発生して、証拠金維持率が一定水準を下回った場合に行われます。

証拠金維持率とは:
必要証拠金に占める有効証拠金の割合を示す数字。
(有効証拠金 ÷ 必要証拠金) × 100 = 証拠金維持率
という計算式で算出する。

有効証拠金とは:
証拠金額に現在保有しているポジションの損益(含み損、含み益)を加えた実質的な証拠金のこと。

強制ロスカットが執行された場合、トレーダーの意思とは関係なく自動的に決済されるため、含み損がある場合は損失確定となります。

強制ロスカットが発動する基準(ロスカットライン)はFX業者によって異なるため、FX自動売買ツールを選ぶ際はロスカットラインを事前に確認してしておきましょう。

FX自動売買で強制ロスカットされる有効証拠金の計算方法

FX自動売買で強制ロスカットされる証拠金維持率の計算方法

初心者がFX自動売買を行うにあたって、強制ロスカットは鬼門となります。

ここでは、「ロスカットを避けるために現在の証拠金額に対していくらまでの損失に耐えられるか?」ということを事前に知っておくための計算方法を解説します。

例えば、ロスカットが発動する証拠金維持率が80%のFX自動売買を利用するとします。

  • 口座残高は6万円
  • 米ドル円を1ドル100円で1万通貨購入
  • レバレッジ25倍で取引

この場合、取引額は1万ドル=100万円、
必要証拠金は100万円÷25=4万円、
証拠金維持率は6万円÷4万円=150%となります。

ロスカット基準が80%なので、口座残高が3.2万(4万円×80%)になったらロスカットになります。
今口座には6万円を入れているので、2.8万円(6万円ー3.2万)までの含み損に耐えられるということです。

この場合、米ドル円が2.8円値下がりしたら強制ロスカットされるということになります。
(計算式:2.8万÷1万通貨=2.8円)

FX自動売買における必要証拠金の解説や計算方法についてはこちらの記事で詳細を解説していますので、併せてチェックしてください!

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FX自動売買で強制ロスカットを行う目的

FX自動売買で強制ロスカットを行う理由

FX自動売買は少ない証拠金にレバレッジをかけることにより、証拠金の数倍の取引ができることが魅力です。
しかし相場の急変時などは、証拠金では足りない損失が出てしまう可能性があります。

そうした場合、ロスカットにより損失の拡大を防ぐことができます。

しかし、ロスカットは証拠金維持率を下回った場合に強制決済される仕組みであって、証拠金維持率の○%が口座に残るというわけではないので、急激な相場変化によりロスカット後も不足金が発生する場合があることを理解しておきましょう。

FX自動売買で強制ロスカットを防ぐ対策

FX自動売買で強制ロスカットを防ぐ対策

FX自動売買の強制ロスカットはトレーダーの意思と関係なく不本意なタイミングで決済されるため、できる限り避けなければなりません。

「もう少し待てば利益になったのに、ロスカットにより損失確定した」
なんてことが起きないように、ここではFX自動売買で強制ロスカットされないための具体的対策について説明します。

FX自動売買で強制ロスカットを防ぐ対策
  1. マージンコールに注意する
  2. 明確な損切りルールを作る
  3. 低レバレッジで運用する

マージンコールに注意する

マージンコールに注意する

利用するFX会社によっては、強制ロスカットが執行される前にトレーダーに対して証拠金の減少を注意喚起する「マージンコール」というサービスがあります。

マージンコールがあった場合、強制ロスカットされる前に自ら証拠金の額を増やすなどの対応でロスカットを避けることができます。

しかし、FX会社によってはマージンコールを行なっていない場合もありますので事前に確認しておきましょう。

明確な損切りルールを作る

明確な損切りルールを作る

FX自動売買でロスカットに遭ってしまう多くの人は、「ここまで損失が出たら決済する」という明確な損切りルールを作っていないという特徴があります。

そのため含み損が膨らみ続けても損切りせず、放置した結果ロスカットされてしまいます。

大損を防ぐために、損切りに関してはもちろんFX取引全般の設定について、事前にルールを決めておきましょう。

低レバレッジで運用する

低レバレッジで運用する

FX自動売買において、少額で大きなリターンを得るための方法がレバレッジですが、高く設定しすぎると少しの為替変動でも含み損が大きくなり、強制ロスカットされやすくなります。

初心者は1〜5倍程度のレバレッジで取引するのがオススメです。

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強制ロスカットを避けたい人におすすめのFX自動売買

強制ロスカットを避けたい人におすすめのFX自動売買

下記の記事では、マージンコールを設けているFX自動売買ツールを紹介していますので、強制ロスカットを避けたい人は参考にしてください。

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まとめ:FX自動売買の強制ロスカットの仕組みと3つの対策

まとめ:FX自動売買の強制ロスカットの仕組みと3つの対策

今回は、強制ロスカットの仕組みと具体例、強制ロスカットを防ぐための対策について解説致しました。

最後にこの記事のまとめです!

この記事のまとめ
  • FX自動売買における強制ロスカットとは、FX会社により持っているポジションを全て強制決済されること
  • 証拠金維持率が一定水準を下回った場合に強制ロスカットが行われる
  • ロスカットにより損失の拡大を防ぐことができるが、損失が確定するため防ぐ必要がある
  • マージンコール、明確な損切りルールを作る、低レバレッジで運用するなどの対策がある

強制ロスカットは損失の拡大を防ぐための便利な機能ですが、場合によってはロスカットを繰り返すことによって大損に繋がることもあります。

今回ご紹介したポイントを踏まえ、強制ロスカットを上手く回避してリスク管理していってください!