FXとは?
FXとは、外国為替証拠金取引のことで、英語の「Foreign Exchange」(=外国為替)の略です。
ある国の通貨を別の国の通貨に交換することを「外国為替(がいこくかわせ)」と言いますが、FXは外国為替取引を「証拠金」で行う取引です。
通貨の価値(レート)は日々変動しており、1米ドル=120円だったり、121円だったりします。
FXは、この価格変動に着目して取引する投資です。
FXの仕組み
どのように利益を出すのか、FXの売買の例を見ていきましょう。
1ドルをいくらに両替できるか、というのを「為替レート」と言います。
1ドル=100円のときにドルを買ったとして、1ヶ月後に1ドル=110円になったとすれば、差額の10円が利益となります。
(逆の場合は損失となります。)
FXはこの為替差益を狙った取引です。
このようにドルが上昇した場合、多くのドルを買えば買うほど利益が出ます。
取引は日本円や米ドルだけでなく、ユーロ、ポンドなど、数多くの通貨の組み合わせで行なえます。
外貨を安い時に買って、高くなったら売る。
するとその差額が利益になるというのが、FXで利益を得る最も基本的な方法です。
FXのメリット
FXのメリットは次の3つです。
- 少額資金でスタートできる
- 24時間取引が可能
- スワップポイントで利息を得ることができる
①少額資金でスタートできる
FXの最大の魅力は、「手元の資金の何倍もの取引が可能」ということです。
少ない資金で大きな額の取引ができることを、「てこ」の意味から「レバレッジ」と呼びます。
FXの場合は1万通貨が基本的な取引単位になります。
(この単位を「1通貨」または「1ロット」などといいます。)
例えば、1米ドルが100円の場合、本来であれば1万米ドル=100万円でトレードをすることになります。
しかしFXの場合、総取引額(100万円)の数パーセントの証拠金を預け入れるだけで、10,000ドル分の取引を行うことができるのです。
レバレッジは最大25倍までかけることができます。
1米ドルが100円の場合、レバレッジ25倍で取引すると、証拠金4万円で100万円分の取引ができるということになります。
②24時間取引が可能
外国為替取引では、株式取引における証券取引所のような取引所は存在しません。
株の取引時間が平日9:00~15:00であるのに対して、外国為替市場は24時間、世界のどこかで取引が行われています。
そのため、自分のライフスタイルに合わせて、好きな時間帯に取引することができるのがFX取引の特徴です。
特に大きく値が動くニューヨーク市場が開くのが日本時間22時頃ということもあり、サラリーマンでも、仕事を終えて夜帰宅してから取引ができます。
③スワップポイントで利息を得ることができる
FXには、価格変動による為替差益以外にも、収益を得るチャンスがあります。
「外貨を買ってもっているだけ」で資金を増やすことができる「スワップポイント」という仕組みです。
スワップとは、「2つの通貨の金利差」のことを言います。
低金利の通貨を売って、高金利の通貨を買った場合、その金利差の分だけ受け取ることができるのです。
日本ではゼロ金利政策を実施していますので、利子はほとんど付きませんが、「トルコリラ」や「南アランド」「メキシコペソ」などは高金利で有名です。
スワップポイントは通貨を持ち続けることで毎日付与され、定期預金のように満期を待つ必要がありません。
ただし高金利の通貨を売って、低金利の通貨を買ったときは、逆に金利差分を支払わなければなりません。
※当日中に売買を完結させた場合(デイトレード)は、発生しません。
FXのデメリットは?
FXには当然デメリットも存在します。
- レバレッジを大きく設定すると大きな損失になることがある
- 自動ロスカット(強制決済)の可能性がある
- システムリスクに注意
①レバレッジを大きく設定すると大きな損失になることがある
FXはレバレッジにより手元の資金の何倍もの取引が可能になります。
大きな利益に繋がる可能性がある反面、損失も大きくなる可能性があるということです。
レバレッジを25倍など、レバレッジを高く設定するとわずかな為替変動でも大きな損失が発生する可能性があります。
初心者はレバレッジを5倍までにとどめておきましょう。
②自動ロスカット(強制決済)の可能性がある
FX取引では、損失が膨らみすぎないようにある一定の損失が発生した時に強制的に取引を終了させる「自動ロスカット(強制決済)」というルールが存在します。
初心者がレバレッジを高く設定しない方が良い理由として、少しでも損失の方向に動いただけでこの強制ロスカットが発動され、取引ができなくなる可能性があるからです。
③システムリスクに注意
FXはインターネットを通じて取引を行うことが一般的であるため、FX会社の取引システムのエラーで取引ができないというケースも稀に起こります。
また、注文をしてから実際に約定をするわずかな時間の間にレートが変化し、思ったレートと異なるレートで約定するケースも稀にあります。
これをスリッページと言います。
スリッページの発生率は「約定率」という指標で確認することができます。
まとめ
以上、この記事では初心者の人が知っておくべき「FXの基礎知識」について解説しました。
最後に、この記事のおさらいをします。
- FXとは「通貨同士の売買を行い、その差益を狙う取引」のこと
- レバレッジをかけることで少額資金でスタートできる
- 24時間取引が可能
- スワップポイントで利息を得ることができる
- レバレッジを大きく設定すると大きな損失になることがある
- 自動ロスカット(強制決済)の可能性がある
- システムリスクに注意
メリットとデメリットを理解して、安心してFXを始める準備をしましょう!