FXトレーダーの藤木です!
FX自動売買システムのドローダウンは、リスク管理の上で非常に重要な項目です。
今回はドローダウンとはどういったものなのか、ドローダウンの数値を見る際に注意すべき点やドローダウンを基準にしたリスク対策を紹介しますので、参考にしてくださいね!
FX自動売買のドローダウンとは?
EAを使ったFX自動売買をするのであれば、バックテストをしなければなりません。
バックテストとは、過去にもしそのFX自動売買システムを使っていたらどうなっていたのかを調べることです。
バックテスト結果では、勝率や総トレード回数など様々なデータが出てきますが、そのなかでも「ドローダウン」の数値はかなり重要です。
ドローダウンはFX自動売買のバックテスト期間中にどれだけ口座内の証拠金が減ったのかをパーセンテージで表した指標です。
例えば、1000万円の証拠金でFX自動売買を行っていたとして損失を出し、100万円まで減ってしまったとしましょう。
その場合は証拠金が1割に減ってしまったので10%と表示されます。
そして「最大ドローダウン」は、バックテストした期間内で最も大きなダメージを受けた時のパーセンテージです。
また、後ほど解説いたしますが「ドローダウン期間」という指標も重要です。
FX自動売買のドローダウンチェック時に注意すべき点
ドローダウンの数値を見る際に注意するべき点はいくつかあります。
一般論とは異なる点も一部あるので、当サイト以外の情報源と比べてみるのも良いかもしれません。
ここでは、次のことについて説明していきます。
- 最大ドローダウンは小さければ小さい程良い
- 高勝率でも最大ドローダウンが大きいFX自動売買システムには注意
- ドローダウンの期間は短い方が良い
最大ドローダウンは小さければ小さい程良い
FX自動売買のバックテストにおいて、最大ドローダウンは小さければ小さいほど良いです。
ドローダウンが小さいということはそれだけ証拠金の減りが少ないことを意味しているので当然と言えるでしょう。
どのくらいの最大ドローダウンが適正値なのかに関しては意見が分かれるところですが、20%程度であれば問題ありません。
ただ、バックテストした結果、最大ドローダウンがどんなに良い値であっても実際にはもっと損失を抱えるかもしれないことには注意して下さい。
高勝率でも最大ドローダウンが大きいFX自動売買システムには注意
FX自動売買システムを選ぶ時、販売者側は「勝率◯%以上!」など、高勝率を売りにしていることが多いですが、高勝率なシステムには落とし穴があります。
それは損切り幅が極端に広く、1回の損失額が大きいという可能性です。
例えば、自動売買システムに「利益確定を10pips、損切りを1000pips」と設定していれば、勝率は高くなります。
そこで、バックテストを見る際は勝率と併せて最大ドローダウンの額を見ることが大切なのです。
以下の記事では、FX自動売買の高勝率に潜む落とし穴について詳細を解説しています。
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ドローダウンの期間は短い方が良い
FX自動売買のバックテストにおいて、ドローダウンの期間(含み損を出してからプラスマイナスゼロに戻るまでの期間)は短ければ短いほど良いです。
含み損を出した時間が少なければメンタル的にかなり安定しますし、自分の組んだストラテジー(FX自動売買における売り・買いの指示を出す売買プログラム)が間違っていないという証明にもなり得ます。
ただ、もしドローダウン期間が長くてもそこまで気にしなくて良いケースもあります。
それは、FX自動売買の運用が長期間の前提であり「最終的にプラスになれば良い」くらいの考えで回している場合です。
もちろん、ドローダウン期間をないがしろにするのは悪いことではありますが、トレード計画次第では軽視しても構いません。
FX自動売買におけるドローダウンの対策方法
FX自動売買を運用するには、ドローダウンの「パーセンテージ」「期間」共に小さくすることでリスクを削らなければなりません。
そこで有効な対策となるのはあらかじめ最大ドローダウン以上の損失が来ることを計算することです。
具体的には次の方法が挙げられます。
- 沢山の額を入金して証拠金を増やす
- ポジションのサイズを小さくする
この時にオススメなのは2つ目のポジションのサイズを小さくすることです。
FX自動売買システムの最大ドローダウンの数値を小さくするのに最も簡単なのは、1つ目の「沢山の額を入金すること」ですが、負けた時の危険が大きくなるので推奨はできません。
証拠金が大きくなれば同じ額の損失を受けていても、最大ドローダウンの数値のパーセンテージは減少しますが、そんなことをして数値を良くしても実際に運用している時に大幅に逆行した際のダメージが増えてしまうだけです。
最大ドローダウンの数値が低い方が安全なのは間違いありませんが、入金額で支えるような行為は辞めましょう。
特に近年はフラッシュクラッシュと呼ばれる、短時間に超大幅な値動きが起こることが多いので注意してください。
バックテストのドローダウン数値から信頼できるおすすめのFX自動売買システム
今回説明したように、FX自動売買におけるドローダウンの数値は非常に重要です。
次の記事では過去のバックテストにおいてドローダウンの数値が良く、安定して利益を出せるFX自動売買システムを紹介していますので是非参考にしてください!
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バックテストについてもっと詳しく知りたいという方は、次の記事で解説していますので参考にしてください!
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まとめ:FX自動売買のドローダウンの意味や数値を見る際の注意点
今回はドローダウンとは?という基本的な説明から、ドローダウンの数値を見る際に注意するべき点やドローダウンを基準にしたリスク対策などを解説しました。
最後にこの記事のまとめです!
- ドローダウンとはFX自動売買のバックテスト期間中、口座内の証拠金がどれだけ減ったのかを%で表した指標のこと
- バックテストでは「最大ドローダウン」「ドローダウン期間」が重要な指標となる
- 最大ドローダウンは小さければ小さい程良く、ドローダウンの期間は短い方が良い
- FX自動売買の運用時は、証拠金を増やしたりポジションのサイズを小さくすることでリスク回避することができる
FX自動売買を運用する際、事前にドローダウンを把握することで将来どれくらいの損失が発生するかが想定できるようになります。
資金管理をする上で欠かせない項目となりますので、必ずチェックするようにしましょう!